甘味処

備忘録

動画アプリ「Vine」のサービス終了について思うこと

以前、見ていたアニメの感想か何かを上げるためにこのブログを立ち上げたような記憶があるのですが、記事を削除してしまってから放置しておりました。今回どうしても残しておきたいことがあって、新たな記事を書くに至っています。

 

Vine無くなっちゃうんですって。悲しくないですか?

 

日本でVineって結構普及したんですかね、その辺あまり分からないんですけど、日本にもたくさんViner(Vineで動画を上げる人々)と呼ばれる人たちがいるので、使っている人は多かったと思うんですけど。あとはテレビの映像とか日常で起こった些細なことを残すために使われていたり、芸能人も使っていたんでしょうか、なんだかんだで疎いです。

 

私がVineを見始めたきっかけは大関れいかさんです。Vine知らなくても大関さん知ってる人っていると思う。テレビにも出たりしてたし。彼女が、海外で投稿されているVine動画を紹介してたんですよ。確か私が最初に見たのはChristian Delgrossoさんの動画だったと思います。本当にくだらなくてでも面白くて、6秒っていう短い間に人を笑わせることができるって、単純にすごいなと思いました。英語だし自然と早口になるから、いくらリスニングのスキルがあっても内容をくみ取るのがちょっと難しい場合もあるんですよ。でも、何も設定しないでも6秒間をずっと繰り返してくれるので、何度も何度も見ているうちに、そういうことか!って分かることが多かった気がします。

 

そのまま私は、Christianさんがフォローしている人の動画とか、一緒に出てくる人の動画とか見始めて、どんどん海外のVinerを知るようになりました。そのうちYouTubeで「今週の人気Vine動画」とか上がるようになったから、それも見たりして。

 

Vineに上がってる動画がどんなものか、一言で説明しようとすると難しいんですけど、私は結構シュールなやつが好きでした。何だろう、ブラックジョーク的な?理想と現実のギャップをネタにしてみたり、それを少し誇張してみたり、ただただ下品だったり。もうセ○クスだのド○ッグだの、言いたい放題なんですよ。ピー音もバキューンも入らないし、ファ○クとか言ってなんぼみたいな。

 

会話をネタにすることが多いから、一人二役とか当たり前のようにやるんですよね。最初は、メイクとかカツラで見た目が全く違うように手間かけてる人が多かったけど、最終的には落語見たいなさ、右向いてる人と左向いてる人の会話見たいな、自撮りの角度を変えるだけとか。あと女性の場合は、髪型に凝ってみたり、アイライナーでひげ書いてみたりとかあったけど、男性が女性役やるときとかどんどん酷くなってて(笑)最初カツラ使ってたと思うんだけど、何かもう頭にもの乗せてたら女でしょみたいな、洋服とか布とか。そういう風に表現してましたよね。

 

すごいなと思ったのは、Vineで動画を上げる時だけのためにキャラ作ってる人がいるんですよ。それぞれに名前もちゃんとあるの。同じようなシリーズをいくつか上げてる人とか、ブレないんですよね。Vineで長めの動画を上げることができるようになってからは、ショートストーリーみたいな、ちょっとドラマに近いようなやつ上げてる人も増えた気がします。

 

低クオリティーのように見えて実はけっこう撮るの大変だったと思います。シーンの切り替えとか、音楽とかSE使う人もいっぱいいるし、それに合わせなきゃいけないし。CGでアニメと上手いこと組み合わせてる人とかもいました。あとは、少し手元をブレさせるとシーン切り替えがあいまいになるから、それを利用してちょっと高度な動画を撮ってる人もたくさんいました。そういうのたぶん、「衝撃映像特集!」とかで流れてたと思います。

 

Vineで有名になった人もたくさんいました。Vine上で商品の広告をしてる人見かけるようになったなあと思いきや、今度ドラマに出るんで見てくださいって宣伝してる人が出てきて。Vineって演技力も鍛えられるんかい、と思いました。たぶんドラマで一話だけ出てくるような、エキストラに近い配役とかだったけど、それでも動画上げてたらテレビに出れるんだから、すごいですよね。

 

Vinerだけのイベントもたくさんあって、いついつどこどこに誰々が来るからみんな集まってねっていう宣伝動画もたくさん見ました。何万フォロワーありがとうとか、街中でたまたま会った人に “You’re the guy from Vine !”(「Vineの人だ!」)って言われましたとか、ちょっとした有名人になれるツールだったのかもしれないですね。

 

いっぱい書いたけど、とりあえず言いたかったのは、Vineって特殊な世界観があったと思うんですよ。私が好んで見てたのは、決して綺麗なものじゃなかったかもしれないけど、その汚さがある意味すごく現実的で、見てて清々しかったです。6秒の動画を上げることが出来るアプリ、ってだけだと、他のアプリの方が長い動画上げられるし、Vineも結局そういう風になったけど、やっぱり6秒の中でどれだけ面白いことが出来るか、どれだけ人を笑わせることが出来るかって、みんなで競っていたような感じがあった気がします。語彙力も演技力も表現力も発想力も、色んな才能が問われるようなSNSだったんじゃないかなあと、私は思います。

 

これまで海外のVinerのことばかり書いたんですが、日本人が上げてる動画も当然ながら見てました。特に私ジャニヲタなんで、ジャニーズの動画たくさん見てたんですよ。本当に、この6秒を繰り返してくれる機能、重宝するなあと思ったのは、ここ良いなって思った瞬間を切り取って永遠に見続けられるところだと思います。アイドルの一挙手一投足に注目しているわけですから、停止しては巻き戻しっていうことばかりするわけですよ。Vineはそれを自動でやってくれるわけですから、便利ですよね。やっぱり基本的にはTwitterで生息しているような人種なんで、TwitterVineが連動しているのはとても有り難かったです。

 

あとは日本のVinerたち。個人的には、YouTuberに雰囲気似てるような人たちもたくさんいたような印象があるんですが(実際にYouTubeにも動画を上げてる人がたくさんいましたし)、海外のものに負けず劣らず面白い動画を上げている人たくさんいます、と私は思います。向こうで流行ってるものをすぐ取り入れる人とか、キャプションを英語で書いて向こうの人にもウケるようなのを作ってる人とかたくさんいたし、完全に日本語だけでめちゃくちゃ面白いやつ上げてる人見つけるともう笑いが止まらなかったです。いやほんと、才能ですよ。

 

Vineがサービス終了するってニュース出て、何日かして見に行ったんですよ。「俺の人生変えてくれたアプリまじ感謝」みたいなやつとか、「他のSNSにいるからフォローよろしくね」とか、あとはいつも通りのネタ系とか(Vineが終わることさえネタにしてた)、カオス具合はあまり変わらないんだなあと思いました。何か祭りみたいだったもん。まあ、動画上げられるアプリは他にたくさんあるわけで、ほとんどのVinerも上げ続けるって言ってて、だから他所でこれからも楽しむことは出来るんですよね。でもやっぱり、Vineにあった独特の雰囲気が無くなってしまいそうで、悲しい。あとは自分がお気に入り登録したやつも見れなくなってしまうと思うと、やっぱり悲しい。だから、確かに存在していたんだってことを覚えておきたくて、何かツラツラと書いてみました。ここまで読んでくださった方がどれだけいるか分かりませんが、ありがとうございます。Vine大好きだ~!